車を所有する方が引越しをする際は、様々な住所変更にまつわる手続きの中で「車庫証明の住所変更手続き」があります。
車庫証明の手続きは法令で定められているため、忘れると思わぬ罰則を受ける可能性があります。
そこで今回は、車庫証明の住所変更の全体的な流れや手続きに必要な書類を解説しますので、車を所有し引越しで車庫証明の手続きが必須になる方は参考にしてください。
Table of Contents
車庫証明の基礎知識
そもそも車庫証明とは?
車庫証明とは、「自動車保管場所証明書」の略称です。引越しに関わらず、自動車を所有する方は申請が必須ですので忘れずに手続きしましょう。申請書は基本的に警察署または都道府県の窓口かホームページから入手可能です。
Tips
・自動車を使用する本拠地から2km圏内に車庫があることが要件
・必ずしも住民票のある住所ではなくてもよい
車庫証明の手続き期限はある?
車庫証明手続きの期限は、「住所変更のあった日から15日以内」と定められています。住民票の手続きなど、他にもやるべきタスクが引越し後は多いため、それらと共に余裕をもって準備しましょう。本人による申請以外にも、委任状があれば、代理人による申請も可能です。
車庫証明手続きの必要書類など
自動車保管場所証明申請書/自動車保管場所届出書
車庫証明を申請するために必要な書類です。車のメーカーや型式、サイズなどの車両の特徴や、保管する住所などを記載します。普通自動車は「保管場所証明申請書」が必要で、軽自動車の場合は、「届出書」を提出します。
申請書類は、駐車場の住所を管轄する警察署の窓口か、各都道府県の警察署HPからダウンロードで入手できます。
保管場所標章交付申請書
これは車庫証明が交付されたことを表す「保管場所標章」を申請するための書類です。円形のシールになっています。申請書類は「申請書」や「届出書」同様に、警察署窓口や警察署HPからダウンロードすることで、手に入ります。
保管場所所在図・配置図
駐車場の近辺にある建物や道路の状況や、自宅からの距離・位置関係を記載する書類です。こちらも 警察署窓口で受け取るか、警察署HPからダウンロードできます。
保管場所使用権原疎明書面(自認書)
自分が所有する土地を自動車の保管場所とする場合に提出します。保管場所の土地や建物が自己所有であることの証明として、書類に署名と捺印をします。同居親族の土地を利用する場合にも提出が必要です。これまでの書類と同様に、管轄警察署の窓口か、警察署HPからダウンロードで入手できます。
保管場所使用承諾証明書
賃貸物件の駐車場や月極駐車場など、他者が所有する土地を自動車の保管場所する場合に提出します。一部地域によっては、駐車場の賃貸契約書のコピーで代替が可能ですので、契約時に確認してみると良いでしょう。これまでの書類と同様に、管轄警察署の窓口か、警察署HPからダウンロードで入手できます。
自動車の本拠の使用の位置を確認できるもの
新居の住所を証明するためのものです。新住所に変更手続きが完了していれば、住民票や運転免許証、保険証などが該当します。電気・ガス・水道といった公共料金の領収書などでも申請可能です。
収入印紙(手数料)
申請書類には、収入印紙が必要です。警察署で購入可能なので、提出の際に購入して貼り付けましょう。料金は普通自動車で合計3000~3500円、軽自動車で合計500~600円ですが、地域によって異なりますので事前に確認しましょう。
Tips
令和2年12月28日より車庫証明や車庫届出等に関する書類への押印は不要になっています。従来通りの押印欄のある書類や、押印があっても当面の間は従来通り受理される見通しです。
車庫証明の住所変更手続きの流れ
必要な書類が把握出来たら、実際に行う手続きの流れを確認しましょう。一般的には以下のようなステップで進めます。
- 車庫証明に必要な書類を用意
- 書類に必要事項を記入
- 車庫住所を管轄する警察署の窓口にて申請
- 後日交付の「保管場所標章」の取得
車庫証明に必要な書類を用意
必要書類は、前述の通り管轄の警察署に取りに行くか、警察署HPからダウンロードの2パターンです。申請書はたいてい4枚つづりになっています(都道府県によって枚数が異なる)。HPからダウンロードする場合は、複写できず1枚ずつ記入することになりますので注意しましょう。
他人が所有する土地を駐車場にする際は、「保管場所使用承諾証明書」に所有者の署名(もしくは賃貸契約書の写し)が必要なので、事前に問い合わせておきましょう。
書類に必要事項を記入
車庫証明書類の記入方法が分からない方は、窓口で教えてもらうか警視庁webサイトでも確認できます。
参考 : 保管場所証明申請手続(警視庁)
収入印紙については、提出の際に警察署で購入できます。ただし、証紙販売の窓口が閉まってしまうこともあるので事前に時間を確認しておきましょう。
車庫住所を管轄する警察署の窓口にて申請
書類の記入を終えたら、車庫住所を管轄する警察署へ持って行き、申請手続きを行いましょう。書類に不備や足りない物がなければ、受理されます。
なお、現在は行政による「自動車の保有関係手続のワンストップサービス」が推し進められており、一部地域ではインターネットにより電子申請も可能になっています。詳細は管轄の警察署にご確認ください。
管轄の警察署はこちらの「役所検索」から簡単に検索できます。尚、運転免許証の住所変更手続きも一緒に行うと手間が省けるのでおすすめです。
後日交付の「保管場所標章」の取得
内容に問題がなければ、3~7日程で「保管場所標章(車庫証明シール)」や車庫証明書などの書類が発行され、それを受け取って手続き完了です。受取は窓口のほか、郵送対応もできる警察署もありますので、申請の際に確認してみましょう。
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