世間では「電気代高騰」のニュースが毎日のように騒がれています。電気代が高騰している今、私達がとれる選択肢の1つが節電です。電気代がいくら高騰しようと電気の使用量を減らせば電気代は安くなるからです。
そして夏に涼をとるために使う家電といえばエアコンと扇風機です。エアコンも扇風機も使用用途は同じですが、電気の使用量に大きな違いがあります。
そこで今回はエアコンと扇風機はどちらの方が電気代が安いのか、どれくらい電気代が違うのかを詳しく解説します。
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結論:エアコンより扇風機の方が電気代は断然安い!
結論から言うとエアコンよりも扇風機の方が電気代は断然安いです。これは世間では常識としてよく知られています。しかしどれくらい安くなるのかを知っている人は意外と少ないです。まずは扇風機とエアコンがどれくらい電気代がかかるのかを見ていきましょう。
ちなみに家電の電気代は次の計算式で算出することが可能です。
電気代(円)=1時間あたりの消費電力(kw)×使用時間(h)×電力量料金(円/kwh)
扇風機はどれくらい電気代がかかる?
まずは扇風機の電気代が1時間あたりでどれくらいかかるのかを紹介します。特殊な機能のない扇風機の消費電力は30W程度なので、こちらを元に計算していきます。また電力量料金は電力会社や使用量によって異なるのでエアコンと条件を揃える為に27円/kwhで統一して計算します。
扇風機の電気代
消費電力:30W
電力量料金:27円/kwh
1時間あたりの扇風機の電気代:0.03(kw)×1(h)×27(円/kwh)=0.81円
エアコンはどれくらい電気代がかかる?
次にエアコンの電気代が1時間あたりでどれくらいかかるのかを紹介します。一般的な家庭で使用されているエアコンの消費電力は冷房時で800W程度なので、こちらを元に計算していきます。また電力量料金は扇風機と条件を揃える為に27円/kwhで統一して計算します。
エアコンの電気代
消費電力:800W
電力量料金:27円/kwh
1時間あたりのエアコンの電気代:0.8(kw)×1(h)×27(円/kwh)=21.6円
エアコンと扇風機だと電気代が20倍以上変わるって本当?
結論から言うと、エアコンと扇風機を同時間使った場合の電気代が20倍以上変わるというのは本当です。今回算出した電気代を元にすると「21.6円÷0.81円=26.7倍」という結果になります。
もちろんエアコンの消費電力は常に一定ではないので一概に20倍以上の差があるとは言えません。また扇風機は部屋の温度を直接的に下げるわけではないので、エアコンの代わりに扇風機を使えるわけではありません。
しかし扇風機の方が圧倒的に消費電力が少ない家電であることは間違いないので、電気代という観点だけで比較する場合に扇風機の方が電気代が安くなります。
電気代を節約するコツ
扇風機の方が電気代が20倍以上も安くなるとはいえ、エアコンを使わずに真夏の暑さを乗り切るのは正直不可能です。熱中症になってしまっては元も子もありません。熱中症になって入院することになった場合、3~4万円程度の治療費が必要になるので、これでは節電をした意味もありません。
そこで扇風機とエアコンを使用する上で、少しでも電気代を節約するコツを紹介します。
扇風機の電気代を節約するコツ
扇風機の電気代を節約する為には下記のような方法が効果的です。
- タイマー機能を活用する
- 適切な風量設定にする
まずは単純に使用時間を制限する為にタイマー機能を活用しましょう。就寝時間に扇風機をつけっぱなしにしている方はタイマー機能を利用することで扇風機の使用時間を1日あたりで4~6時間程度減らせるはずです。
適切な風量設定をすることも重要です。扇風機は風量を強くすればする程、使用電力量が多くなります。風量を強くしなくても涼しさを感じられるのであれば風量設定を弱めに設定することで節電できます。
また外気温が室内よりも涼しい時は窓を開けて、外向きに扇風機を置く事で涼しい空気を室内に取り込めます。エアコンのような室温調整ができない扇風機でも使い方次第ではエアコンの代わりとなることもあるので、使い方も工夫してみましょう。
エアコンの電気代を節約するコツ
エアコンの電気代を節約する為には下記のような方法が効果的です。
- フィルターを清掃する
- 設定温度や風向きの調整
- ON/OFFを繰り返さない
まずエアコンについての基礎知識として「室内温度を設定温度まで下げる(上げる)為にエアコンは莫大な電力を消費する」ということを覚えておきましょう。
フィルターを清掃しておかないとホコリ等がたまってしまいます。ホコリ等がたまることによって設定温度までに必要な電力量が余分にかかってしまいます。こまめにフィルターを清掃するだけでも十分な節約効果が見込めるのでぜひ試してみてください。
設定温度や風向きを調整するだけでも節電効果を見込めます。冷たい空気は下にたまりやすいという性質があるので、風向きを自動設定にすることで部屋に満遍なく冷気を充満させることができます。また設定温度を上げる(下げる)ことも効果的です。設定温度を夏場は28度、冬場は22度とするだけでも大きな節約につながります。
エアコン電源のON/OFFを繰り返さないことでも節電効果を見込めます。節電意識の高い方はこまめに電源のON/OFFを切り替えがちですが、むしろ電気代が高くなる可能性があります。それは基礎知識でも触れたように室内温度を設定温度まで下げる(上げる)為にエアコンは莫大な電力を消費するからです。その為、短時間の外出であればエアコンはつけっぱなしにしておいた方が経済的になります。
エアコンを「つけっぱなし」と「30分ごとに入り切り」で消費電力を比較すると、9:00-18:00は、付けっ放しの方が節電になります。
— ひろゆき (@hirox246) June 29, 2022
自信を持って冷房付けっ放しにして下さい。https://t.co/G6K3mfpRpB https://t.co/pfv2iRMJnd pic.twitter.com/Q4yHErAzFF
エアコンと扇風機を併用すると電気代を節約できるって本当?
節電について調べていると「エアコンと扇風機を併用すると節電できる」という話をよく目にすると思います。結論からいうとこの話は本当です。
なぜ併用することで節電効果があるのか?
エアコンと扇風機を併用することでなぜ節電効果があるのでしょうか?それはエアコンと扇風機を併用することでエアコンの設定温度を上げても涼しさを感じられるからです。扇風機を使うことでエアコンの冷たい空気を部屋に行き渡らせることができるようになり、部屋全体を涼しく保ってくれます。その為、エアコンの設定温度を高くして電力の消費を抑えられるようになります。
併用することでどれくらいの節電効果があるのか?
一般的にエアコンの設定温度を1度高くすると10%程、消費電力を抑えられると言われています。扇風機はエアコンよりも消費電力が少ないため、あまり電気代がかかりません。具体的に設定温度を1度高くするだけでどれくらいの電気代を節約できるのかを計算してみました。
1時間あたりの電気代は先程計算したように下記となります。
1時間あたりのエアコンの電気代:21.6円
1時間あたりの扇風機の電気代:0.81円
エアコンの設定温度を1度高くすると10%の消費電力を抑えられる為、単純計算で2.16円を節約できます。そこに扇風機の電気代0.81円を足したとしても1時間あたりで「2.16円-0.81円=1.35円」の電気代を節約できます。
毎日エアコンを6時間使う家庭であれば月間で「1.35円×6時間×30日=243円」の電気代が安くなります。生活の快適度が変わらずに電気代が安くなるならやらない手はないですよね。
また併用時のコツとして扇風機を水平か上向きに設定するのもおすすめです。冷気は下にたまりやすいので下から上へ空気を送るようにすることで冷気を部屋全体に充満させることができます。
もっと詳しく節電方法について知りたい人はこちらの記事も参考にしてください。
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